キリムとは大地で暮らす遊牧民たちが生活の必需品として
また嫁入り道具として、手間を惜しまず時間をかけ
織り続けてきた平織り物です。
その産地は西アジアから中央アジア一帯にかけて広がっています。
中でもキリムの魅力である素朴かつ大胆な色使いとデザインを
色濃くあらわしているのがトルコのキリムでしょう。
織り手である女性の自由な発想から生まれるキリムは
それぞれに個性豊かで見るものを楽しませてくれます。
素材はウール(羊毛)です。
ヤギやラクダの毛も使われます。
部分的にコットンが使われる場合もあります。
初夏の毛刈りをすませると、その原毛を
キリマンと呼ばれる紡ぎゴマで紡ぎ、
糸にして染め、織り上げます。
キリムは暮らしの中で使われる敷物や布団、
穀物などを保存するための袋や道具入れ、
ロバの鞄、礼拝用の敷物などとして織られました。
女性たちは身近な自然や願い事など
キリムに込めて織り上げます。
幸せな結婚、多産、繁栄、豊穣、魔よけ、、
民族や地方に伝わる伝統的な技法やデザインもあります。
しかし現在では遊牧民の数が激減しており、
純粋に家族のために織られた時代のキリムは少なくなってきています。
その一方で伝統技術を今に伝える復興プロジェクトにより
手紡ぎや天然染料にこだわった上質なものも作られています。
床に敷いて、壁にかけて、ソファーや家具と組み合わせて
現代ではインテリアとして取り入れられるようになりました。
モダンな家具や和風建築にも心地よく調和し、
暮らしに彩を与えてくれるキリムの人気は
ここ日本でも年々高まってきています。
生活用具でありながら、暮らしを彩る喜びに満ち溢れた豊かな手仕事・・キリム

